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Boat ボート

ストレージ


ミニ・ボートには小物を入れる場所がほとんどありません。ストレージと言うほど大げさではないのですが、ちょっとした小物入れをいくつか作りました。


バウ・デッキ・ストレージ

バウ・デッキ下のストレージ→クリックで拡大 アカシヨットE370には小さいながらバウ・デッキが付いていたので、その下に棚を作って、予備の救命胴衣、工具、雨具などを格納しています。どちらかというと普段あまり使わない物ばかりの格納場所ですし、それほど大きなスペースではありませんが、狭い船内を整理するには結構重宝しています。写真は物を入れていない状態ですが、物を入れる場合は軟性の透明アクリル・カバーを次の写真のように取り付けています。棚は 9mmのコンパネをバウの形状に合わせて切断し、ハル内側の段付き部を支えにして セメダイン スーパーX(接着剤)で接着固定しています。手前に「三角の切り欠き」がありますが、ここは設計ミスで、夜間灯を取り付けるときにポールが当たるため急遽切断したものです。

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バウ・ソール・ストレージ

ソールに設けたストレージ→クリックで拡大 ボトム形状が緩やかなV形のため、船内の床面も少し傾斜しています。ボートの艤装を始めた頃、靴下を履いたまま何気なしに船内へ足を入れたら滑って転んだことがありました。FRPは結構滑ります。危険だし不安定なので、ソール(船内床)を張ることにしました。ハル内側には段付きが付いているのでこれを利用し、1×4パイン材で「すのこのソール」を作りました。すのこは横に並べた形状ですが、最大の幅が 1mを超えるので、縦に 2本、補強のゲタを入れています。ソールを付けてからは、船内での動作が非常に快適になりました。しかし、生け簀を挟んで前側のソール下は結構大きなスペースがあり、デッド・スペースとなってしまいました。そこで僅かですが、前側のソール中央に箱状のストレージを作りました。防水を考慮してストレージの入り口にコーミング(外周の少し高い縁)を付けたため、ストレージのハッチは更に上に出っ張る格好になっています。ストレージ本体のボックスはコンパネやベニヤで作りましたが、防水シールと防水塗装を施しています。入り口からは見えませんが奥行きは結構広く、長めの仕掛けや錘などの格納に利用しています。

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スターン・ストレージ

スターン・ストレージ上の操舵席→クリックで拡大 スターン・ストレージ内→クリックで拡大 E370には、最初から後部のストレージが付属しており、通常はストレージ・カバーの上で操舵するようになっています。ストレージ・カバーを外すと右のようになります。燃料タンク、予備タンク、それに小物入れを入れています。写真では分かりませんが、ストレージ入り口右側は空気タンクの壁があり使用できません。左側は空いているので、バッテリーの格納場所としました。
 Boat >> 船検を受けるまで でも記述しましたが、燃料タンクとバッテリの同居は防火上好ましくありません。燃料漏れ、スパーク、換気などには自己責任で十分注意する必要があります。

ストレージ・カバーの裏側→クリックで拡大 ストレージ・カバーの裏側へは、チャック付きのビニル・ケースを両面テープで貼り付けました。その中に船検証などを入れています。海上保安庁の巡視艇などに呼び止められることもあるので、取り出しやすく防水可能な場所に保管すると良いでしょう。

ストレージ内の配電盤→クリックで拡大 ストレージ内には写真のような配電盤を作りました。上述したように電気スパークなどの危険がないよう考慮し、露出部分を極力少なくしています。ここから航海灯、魚探、防水シガー電源コンセントへ給電しています。なお、各回路には規定アンペアのヒューズを挿入しています。

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生け簀(いけす)

生け簀(フタを開けたところ)→クリックで拡大 生け簀(フタを閉じたところ)→クリックで拡大 生け簀(いけす)はボートの中央にあります。深さはそれほど深くないのですが、サビキで釣ったアジなどの「活きエサ」を確保しておくときに重宝しています。最初は「カバー型式」でしたので、狭い船内でカバーの置き場所に困っていたのですが、ステンレスの蝶番を取り付けて開閉できるようにしました。蝶番の船体側のベースが少し低いので、当て板を当てて高さの微調整をしています。

生け簀(エア・ストン取り付け口)→クリックで拡大 生け簀の底にはスカッパー(scupper:排水口)があるので、停泊中に詮を開けておけば「アジ」などの小物は1日でも2日でも元気にしています。スカッパーは斜めにスリットが入っており、航行中は一方のスカッパーが海水取り入れ口に、もう一方が排水口となり、海水が効率よく循環する構造となっています。
 釣った大物を自宅まで生かして帰りたいこともあるので、エア・ストンを取り付けられるようにしました。生け簀の後ろ側からエルボを介して生け簀内へエアを入れる工夫をしています。水が逆流しないように生け簀側には「逆流防止バルブ」を取り付けました。夏場、生け簀内の海水は帰宅するまでにはお湯になるので無理ですが、晩秋から早春までは比較的低温が保てます。乾電池で動く釣り用の「ブク」(エア・レーション)を行えば、帰宅後も元気な大物(大型の青物はちょっと無理かもしれません)が提供できます。

余談ですが、釣った魚を新鮮に保つには色々工夫があります。カサゴやキジハタなどの底物を深いところから急に釣り上げると、腹が空気でパンパンになります。彼らは細い針金などを浮き袋に刺して空気を抜くと、生け簀内でも結構長く生きています。アジも鈎掛かりが悪くなければ結構持ちますが、キスなどの白身魚はちょっと鈎掛かりが悪いとすぐに腹が上になってしまいます。
 自宅まで「釣ったまま」を維持するには、保冷剤を入れたクーラに海水を入れ、活きたままの魚を冷たい海水に突っ込むと、比較的長く「釣ったそのまま」を維持できます。保冷剤の代わりにビニール密閉した「板氷」でもよいでしょう。海水の温度は、長い間手を入れていると痺れる程ですから 10℃前後だと思います。サバなど、大きめの青物は「活きジメ」後、血抜きをして同じように冷海水に突っ込みます。


大きなボートではないので格納場所には苦心しますが、工夫のし甲斐いもあります。まだまだ格納スペースを確保できる可能性はあるので、暇を見ては思案をしています。

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2002年 2月23日 初版


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